髪の毛の質とタンパク質

髪の毛の質には、生まれつきの個人差があります。

例えば欧米人には金髪や明るい髪の毛の人が多かったり、アジア人には黒髪の人が多かったりするのは外見上からも分かりやすいでしょう。

そして髪の毛の質という意味で特にタンパク質の性質が強く影響してくるのが、クセ毛、ストレートヘアというような髪の毛の形状に関わる部分です。

髪の毛のタンパク質には硫黄元素を持つアミノ酸が含まれているのですが、この硫黄元素はお互いに手を繋ぎ遭ってタンパク質の立体的な形をつくります。

だから簡単に言うと、硫黄同士がねじれた状態で手を繋ぎあっていればクセ毛に、整然とまっすぐに手を繋ぎあっていればストレートヘアになるというわけです。

美容院などでパーマをかける場合、特殊な薬品でこの硫黄の結合を切断して、髪の毛をカーラーに巻いた状態にしておいてから、他の薬品で再結合させることでクセ毛を人工的に作り出すことになります。

パーマヘアとタンパク質

ストレートパーマはこの逆で、クセ毛の硫黄結合を切断してから真っ直ぐな状態で再結合させるのですが、元々髪の毛のクセが強い人には更に熱処理を加えた縮毛矯正という方法でストレートヘアにするのが一般的なようです。

ただし、どちらの場合も人体のタンパク質に影響を与える薬品を使っているので、短期間に繰り返して行うと髪の毛や頭皮がボロボロになるので注意が必要です。

「髪の毛に栄養を与える」というようなキャッチコピーのリンスやヘアトリートメントなども発売されていますが、もともと髪の毛は後形質(すでに死んだ細胞)の集まりなので、どんな栄養を与えても根本的に回復する事はありません。

新しい髪の毛に生え変わるまで待つしかないのです。

ちなみに寝グセは硫黄結合ではなく、髪の毛の中の分子が水素結合という方法で手を繋ぎあった結果として起こります。

水素結合は濡れた髪の毛が乾いていく時に形成されるので、寝グセが付かないようにするには髪の毛をよく乾かしてから寝る事が重要です。

ただし、寝汗などで寝グセになってしまうことも多いと思います。

そんな時は一度よく髪の毛を濡らし、正しい方向に伸ばしながら乾かすことで「正しい水素結合」を作りなおすようにして下さい。

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