プロテインの造血効果

プロテインは筋力トレーニングを熱心に行うアスリートには注目される事の多い栄養素です。

しかし筋肉を強い負荷で鍛える必要があまりない持久力系のトレーニング・スポーツにおいては、それほど重要視されていない事も多いのではないかと思います。

しかし、プロテインによってタンパク質の摂取量を増やす事で、持久力系の運動能力を向上させる事が出来る可能性もあるのです。

血液量と有酸素運動能力

公式スポーツにおいて禁止されている行為に「血液ドーピング」というものがあるのをご存知でしょうか?

これはマラソン等の競技で選手自身の血液を抜いて保存しておき、試合などの直前に再注入することで、一時的に血液の量を増やし、運動能力を高めるという方法です。

輸血バッグ

もちろんこれはルール違反ですし、無理に血液を増やすことは体内に血栓(血の塊)が出来やすくなるというデメリットもあるので選手の体を危険にさらすことになります。

しかし、このような方法が存在すること自体、血液の量と運動能力に深い関係があることを証明する一例と言えるでしょう。

そして血液を増やす事で能力がアップするなら、逆に血液が足りない状態になれば有酸素運動の能力が落ちるということも明らかです。

血液の原料もタンパク質

上記のように酸素や栄養素を運ぶ血液の量や質は、有酸素運動の能力を大きく左右するわけですが、筋肉と同様に血液の主な材料になるのもまたタンパク質です。

人間の場合、骨髄にある造血幹細胞という組織によって新しい血液の成分が造られ、古くなった血液は脾臓などで分解され、捨てられて行きます。

一度作った血液をずっと使い回せるわけではないので、常に新しい血液を作るための栄養素が必要なのです。

血液を造り続けるにはタンパク質が必要です

タンパク質は普通の生活をしている人なら1日に体重1kあたり1g程度が必要と言われています。

しかし摂取量を意識しないでいると、食事の内容によってはその必要量すら摂れなくなることは十分に考えられるでしょう。
(タンパク質の必要量に関しては「どれくらい飲めばいいの?」のページを参考にしてください)

以前ある医師の方に聞いた話では、貧血の人に定期的にステーキを食べてもらう実験をしたところ、体内の血液の量が増えて症状が改善される傾向が見られたそうです。

貧血を防止するためには「鉄分、ビタミンなどを十分に摂る」ことが重要というのは有名な話ですが、血液の材料となるタンパク質の摂取量に関しても十分に注意する必要があるのではないでしょうか。

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