タンパク質とペプチド

プロテインなどのサプリメントの商品説明を見ていると「大豆ペプチド」「ホエイペプチド」なんていう言葉がよく登場します。

このペプチドとは一体どんなもので、飲む(あるいは食べる)事によって、どのような効果がある物なのでしょうか?

タンパク質とペプチド結合

以前の管理者日誌にてタンパク質の分子構造をCGで描いてみたことがありましたが、ここで簡単におさらいしておきましょう。

タンパク質を合成するにはまずアミノ酸が必要で、このアミノ酸同士がお互いに手をつないで鎖のように長くなっていきます。

アミノ酸

そしてこれが複雑に折れ曲がることにより、タンパク質が出来上がります。

アミノ酸とタンパク質

つまり、分子の大きさや構造の複雑さを比較すると、
アミノ酸<タンパク質
ということです。

しかし栄養素としてはこの中間、分子構造でいうとアミノ酸がいくつか繋がってはいるけれども、タンパク質というほど大きくないという状態のものが存在します。

不等号で表すとこんな感じです。
アミノ酸<ペプチド<タンパク質

ペプチド

それが「ペプチド」と呼ばれるもので、大体アミノ酸の数にして100個以下くらいのものがこれに分類されています。

タンパク質が大きなステーキだとすると、ペプチドはミンチ(ひき肉)くらいのものと考えると分かりやすいかもしれません(笑)。

ちなみに、ペプチドという名前はアミノ酸同士の結合のしくみ「ペプチド結合」から来ています。

ペプチドの効果

栄養素は最終的に体の中でどのように利用されるかということだけでなく、どれだけスムーズに体に吸収されるか?ということが非常に需要です。

そして、実はアミノ酸・ペプチド・タンパク質の3つの構造のうち、最もスムーズに吸収されるのは分子が最も小さいアミノ酸ではなく、ペプチドであることが分かってきました。

ペプチドは体に素早く吸収される栄養素です

(この理由については「これはアミノ酸が他の栄養素によって邪魔されやすいから」だとか、「吸収される分子の数は同じだが、ペプチドの方が1分子あたりのアミノ酸の数が多いから」だとか色々な説があるようです)

ペプチドを豊富に含む製品の例。普通のプロテインで効果がイマイチという人は試してみるのも良いかも知れません。

つまりペプチドは、タンパク質と同じように内臓や皮膚、髪の毛や筋肉など、我々の体の組織の材料となり、しかもタンパク質よりも吸収されやすいという長所も持っているナイスな栄養素。

「ペプチド配合!」などと書いてあるサプリメントがあったら、
「ああ、体に吸収されやすいぞ!と言いたいんだな。」
と考えれば良いわけです。

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