牛乳は体に悪い?その2

前回の記事に引き続き、「牛乳が体に悪いものである」という説に対しての当サイトの見解を書かいていきたいと思います。

牛乳が体に悪いという説の根拠

それでは、それぞれの説について項目別に考察してみましょう。

カルシウム源として適していない

これは、牛乳を飲むとカルシウムが体から失われるという説です。

ただし、これに関してはどれくらいの量の牛乳を飲むと健康被害が発生するのかという、詳しいデータが存在していません。

栄養素というのは、それを摂る人の体の状態によっても吸収率などが大きく変わります。

普通の人が牛乳を飲むと、どれくらいのカルシウムが体から失われるのか?
体内でカルシウムが足りない人が飲んだら、さらにカルシウム不足になるのか?

こういうことについても詳しく検証してみないと、結論は出せないのではないでしょうか。

乳糖不耐症の原因となるから

牛乳に含まれる乳糖は、体質によってはお腹がゴロゴロする原因になります。

しかし、牛乳を飲むことが乳糖不耐症の原因となるという説には、大きな矛盾があります。

なぜなら、乳製品をたくさん摂る北欧などでは乳糖不耐症の人の割合が低く、アジア圏など乳製品をあまり摂らない国では乳糖不耐症の人の割合が高いことが分かっているからです。

牛乳を飲む量と、乳糖不耐症の割合は全く一致していません

牛乳が乳糖不耐症を「引き起こす」のであれば、北欧の人の多くは乳糖不耐症で、アジア圏の人は牛乳をガブガブ飲める体質になっているはずだと思うのですが、そんな事実はありません。

結論

どんな食品でも、摂る量や体質によっては健康状態を悪化させることがあります。

なので、「牛乳は体に悪い飲み物」という意見には明確な根拠が無いというのが、当サイトの見解です。

脂肪分を控えなければいけないなら低脂肪乳を飲めばいいし、乳糖不耐症なら乳糖が分解された牛乳を飲んでもいいでしょう。

もちろん、常識というのは科学の進歩とともに常に変わっていくものなので、この先どんな結論がでるかはわかりません。

それでも現時点で、
「牛乳が体に良くないのは、もはや決定的!」
というような断定的な意見に信用する価値があるかどうかについては、よく考えてみる必要があるのではないでしょうか。

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